今回は、両面テープの打ち抜き加工についてご紹介させて頂きます。弊社はトムソン型による抜き加工が得意ですが、これらの手順について書いてみたいと思います。

〇トムソン型/ピク型の特徴
トムソン型/ビク型とは、抜き型を作り、紙に穴を開けたり、段ボールや成型品、プリント基板などを裁断する抜型の事を指します。刃物(丁度カッターナイフの刃のようなもの)を加工(必要な形状に曲げていって)して、ベニヤ板に埋め込みます。溝に鋼の刃物を埋め込むことにより抜き型が出来上がります。この時の刃を埋め込んだものを”トムソン型”または”ビク型”と言います。この抜き型のメリットは、“短期間で低コスト”となります。この型は地域で呼び方が違い、東日本は【ビク型】と言い、西日本は【トムソン型】と呼ぶことが多いです。この抜型を用いて、アミューズメント用品・段ボール・紙箱・POP・紙器用品・文具用品・化粧ケース・精密部品用品・ステッカー・生活用品等、様々な製作が作られています。

〇トムソン型を用いた製品の製造工程
1トムソン型の製作
お客様から図面を頂戴し、形状を確認します。最近はCADデータを入手できる場合も多いので、その場合はCADデータを用います。そして加工に適した丁数を決めます。これらが決まったらトムソン型を型屋さんに手配します。この際、素材に応じて打抜いて設計やベース材を選びます。 このときに素材や製品の形状、必要数量、仕上げる方法に応じて、加工する機械を決めます。

2 材料の手配
製作に必要な材料を、各材料屋さんに発注します。材料によっては、当方が必要なサイズにカットしたり、スリットしたりする仕様で発注します。

3 裁断
材料が入荷したら、打ち抜き加工をする抜き型に合ったサイズに材料を裁断します。製品の仕様に応じて数種類の材料を貼り合わせます。貼り合わせには両面テープを用いることが多いです。

4 打抜き作業
切ったり、スリットしたりして所定のサイズに揃えた材料を機械にセットし打ち抜きます。仕様通りに材料が切れているか?また切れすぎていないか?切れているときは、そのサイズが寸法通りになっているか?公差内に入っているか?をチェックします。

5 仕上げ/梱包
機械で除去できなかった不要な部分を手作業で取り除き(カス取り)、製品に仕上げます。この段階で検査を行い、仕様の範囲内に入っているかチェックします。これにより不良品が出るのを防止します。良品となれば袋詰め梱包し出荷の準備をします。

6 納品
納品は、宅配、自社便、持ち込みなど様々です。

〇その他、加工の種類

・ピナクル型を使用した打ち抜き加工
・金型による打ち抜き加工
・シャーリングによる裁断
・ラミネーターによるラミネート(貼り合わせ)加工
・曲げ加工
・プロッターによる試作加工

〇まとめ いかがでしょうか。 弊社では、両面テープの加工を承っております。何かお困り事になりましたら下記にお気軽にお問い合わせください。 hourai.info/mailform/